野垂れ死にという最低な晩年をおくってしまった文豪ポオが著した「モルグ街の殺人」。
1931年に映画化された時には、「犯人の」類人猿はオランウータンから、ゴリラへと変更された。
狂った医者に雇われて「不埒な実験の実験台」となる、若くて美しい女性を誘拐するのである。
狂人の医者を演じていたのは、ドラキュラ役者のハンガリー人 ベラ・ルゴシ。
この映画が1933年の「キングコング」に影響を与えたことは確かだろう。
美女を抱きかかえ、屋根をつたって逃亡する、というシーンもある。
尤もこの映画の原形には、「カリガリ博士」が存在していることも確実で、
つまりキングコングはチェザーレの発展型か。