海から来た妖精
『ゴジラ』の原作者・香山滋が昭和28年に著した短編小説『海から来た妖精』。
臨海実験所付属水族館に勤める杉浦宏は、あるどしゃぶり雨の夜、ひとりの少女を連れて帰宅する。
家出少女・未知は、その日から杉浦家の居候となり、
宏の妻・綾子に代わって家事をしたり、宏の仕事を手伝ったりする。
だが、綾子は、夫・宏と未知のただならぬ関係に気付き、恐ろしい計画をたてるのだった。それは……。
TBSラジオ【夜のミステリー】でラジオドラマ化された際には、大幅な脚色がなされ、
“未知”は“サチコ”に改名、単なる家出少女から急速に成長する、人間では無く正に妖精として描かれています。
♪サッチャンはね サチコっていうんだ ホントはね
この童謡が効果的に挿入され、恐ろしくも美しい怪奇譚になっています。
(画像と本文とは関係がありません)