豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃

時代劇のオープニングには、その世界観を現すナレーションが入ることが、ままあります。


そのどれもが、記憶に残る名調子なのは、何故でしょうか?


現代物だと、ちと思い浮かびません。



豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、


琵琶湖の南に金目教という怪しい宗教がはやっていた。


それを信じないものは、恐ろしい祟りに見舞われるという。


その正体は何か?


藤吉郎は金目教の秘密を探るため、


飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。


その名は……


赤影参上!


(「仮面の忍者赤影」)




光あるところに影がある


まこと栄光の影に、数知れぬ忍者の姿があった


命をかけて歴史を作った影の男たち


だが人よ、名を問うなかれ


闇に生まれ、闇に消える 


それが、忍者のさだめなのだ


サスケ! お前を斬る!


(「サスケ」)




二つの眼を閉じてはならぬ


この世のものとも思われぬ


この世の出来事見るがいい


神の怒りか仏の慈悲か


恨みが呼んだか摩訶不思議


泣き声見捨てておかりょうか


一太刀浴びせて一供養


二太刀浴びせて二供養


合点承知の必殺供養


(「翔べ!必殺うらごろし」)




佐武「行くぜ、市やん」


市「ほいきた、佐武やん」


罪は憎いが憎まぬ人を


斬るも縛るも人の為


闇を切り裂く男意気


おぼろ月夜の佐武と市


(「佐武と市捕物控」)






のさばる悪を、何とする


天の裁きは、待ってはおれぬ


この世の正義も、当てにはならぬ


闇に裁いて、仕置きする


南無阿弥、陀仏……


(「新必殺仕置人」)