キューバ料理と、ハバナ葉巻


一寸、此処らで、小休止しませう。


葉巻でも燻らしながら、ごゆっくり、だうぞ。






ここは倶楽部の喫煙室


紅茶の煙りと葉巻のかをりの渦巻くなかに、七人の紳士連が談笑している。


長椅子にかけている二人は文士と飛行大佐、暖爐の前に立ちはだかつて葉巻を嚼んでいるのが実業家、


夕刊に顔を埋めながら時々口を出す医師。


立ちながら紅茶の茶碗を吹いている牧師と大学教授、それに内閣書記長。


そのあひだを、日本人学生の給仕フランク・ヤマダ君が、こま鼠のように駆けまはつている。


夜十時、そとは散歩街の月あかりである。


牧逸馬現代ユウモア全集 紅茶と葉巻】)





【今日笑った話】


会社に、二十歳の女の子がアルバイトで来ています。彼女はパンク好きで、バンドを組んでおり、そこでヴォーカルをやっています。


短髪で、痩身、黒っぽいシャツにピタッとしたパンツという服装が常です。スカート姿など見た記憶がありません。


彼女がバイトとして働いてから、既に三ヵ月程が経過しているのですが、スタッフの女性が、つい先日まで


この女の子のことを「なんて可愛い男の子なんだろ〜」と思っていたのだそうです。


ターゲット “ ロックオン ” していたと白状しました……。