口と胴体を切り裂かれたをんなの物語
ブライアン・デ・パルマが、ジェイムズ・エルロイの原作を文字通りバラバラにした
映画【ブラック・ダリア】を漸く視ました。
実話、しかもアメリカ犯罪史とハリウッド暗黒史に残る奇怪な猟奇事件を題材にした長篇小説を、
今や“破綻の魔手”と化したデ・パルマが、なぜ手掛ける事になったのか、本当に謎です。
【ファントム・オブ・パラダイス】の様な、ストーリーテリングの側面でも優れていながら、
記憶に残る場面、描写、そして細部といったデ・パルマ節を見る事は、
最早叶わないのでしょうか?
実話を元にしたフィクションという事であれば、
【アンタッチャブル】という秀作もあるのになぁ……。
大体スカーレット・ヨハンソンがファム・ファタールで無いのにも納得出来ません。
主婦におさまるタイプじゃ無いでしょう、どう見てもあのをんなは。