町屋の異空間写真展へ、そぞろ歩きに……




写真家・うつゆみこさんの写真展“そぞろ”が、町屋で開催されています。


http://utsuyumiko.cocolog-nifty.com/


四月にしては暑い日に、少々道に迷いながら、


開催場所であるアパートの一室へ辿り着きました。



部屋の壁、そして天井から吊り下げられた紐の先に、


膨大な量の写真作品が展示されているという、正しく異空間でした。


部屋の一角にある本棚を見ると、動物や昆虫などの図鑑が何冊もあり、


その中に、平凡社【カラー動物百科】が……。



小学生の頃にこのポケット百科図鑑を、何百回眺めた事でしょう。


中に、ハリガネムシの項目があり、そこに掲載されていた写真は


“カマキリの腹を喰い破って外に出てきているハリガネムシ”。


30年以上経った今でも記憶に残っている、トラウマのひとつです。


うつさんにその事をお話し、写真を御覧になると、


「これは強烈ですね〜うわ〜」と驚かれておりました。


うつゆみこさんは、今では昆虫やら肉やらを被写体に選んでおられますが、


小さい頃は虫とか全く苦手だったそうです。



↓その、うつさんにしたお話↓


小さい頃、海に行くと、フナムシテトラポットの間をちょろちょろと這い廻っていました。


虫が大好きな子供だったので、フナムシを捕まえて遊んでいました。


ふと見ると、ひときわ大きなフナムシがいるではありませんか。


こいつは大物だ!


そう思って、そのフナムシに手を伸ばし、躯を指で掴みました。


どうやらそのフナムシは母親で、子供を腹にかかえていたらしく、


掴んだ指から腕をつたって、無数のフナムシの子供が、よじ登ってきました。


ぎゃぁっと叫んで、慌ててフナムシを払いのけ、その場から逃げ出しました。


それ以来、フナムシが大嫌いになりました。


あの感触も、忘れられません。