正しい怪獣映画クローバーフィールド





ある夜、日本への栄転が決まったロブを祝うため、


アパートメントハウスの一室で、サプライズ・パーティが開かれていた。


その最中、突如として不気味な爆音が鳴り響く。


外の様子を見に屋上へ向かった彼らは、


そこで炎に包まれたニューヨーク市街を目撃する。



怪獣映画史上、恐らく初の、最初から最後まで普通の人の視点で描かれた映画でしょう。


怪獣が、何故ニューヨークに現れたのか、


怪獣に対して、どれ程の戦力で対抗しようとしていたのか、


怪獣に付着してきた巨大節足動物に噛まれると何故死んでしまうのか、

(【漂流教室】を思い出しました)


怪獣襲撃に因って、何人の人間が殺されたのか、


果たしてあの怪獣は本当に退治されたのか、


全てが「わからない」まま、映画は終了してしまうのです。


こういった怪獣映画の作り方もあるのだなぁと、眼から鱗が落ちました。


怪獣の造型が良くないと云われてますが、白くて奇形じみた姿は中々だと思います。

(白昼、俯瞰で捉えるには物足りない外見かもしれませんが)


クレジットの間に流れる、伊福部昭節溢れる音楽も正しい。


正しくない副題「HAKAISHA」(命名者及び責任者、仕事辞めちまえ)