会田誠、「琳派で、すみません。」
ブルータスの琳派特集。
美術系の特集は、やはり画像・写真がふんだんに使える雑誌だと
価格の割に見応えがあって、よろしいですな。
ピントのずれた人を持ってくる事も無く、読み応えもある特集でした。
中でも、会田誠のインタビューが面白かったです。
>今となっては見るのもイヤなんですが(笑)、
>高校時代から古風なのもいいんじゃないかと頭では考えていて、
>大学1年生の時、通称「まんが屏風」というのを作っているんです。
>ホンモノの屏風をちゃんと見たこともない時期に、
>二曲一双の屏風に『少年ジャンプ』の本文を1枚ずつ切り取っては金箔のように貼った上に、
>下宿の近くの風景なんかを撮ったスナップ写真が貼付けてある。
(中略)
>山口晃くんなんかもそうだと思うんですけど、東京藝術大学出身者が日本美術に本格的に感化されるのは、
>藝大の修学旅行であるところの、古美術研究旅行(藝大以外でも多くの美大で実施)、
>通称「古美研」です。
>毎回、学年に3人ほど「感染者」が出るものみたいで、山口くんはその前からお侍とか描いてましたけど、
>古美研以降、より深くハマるようになったと言っていました。
>ただその時見たものの中には琳派の作品はほとんどなくて、
>いいと思ったのは大徳寺の聚光院にある狩野永徳の襖絵だったり、奈良の仏像だったり……。
>藝大の寮が奈良にあるせいか、日程も京都より奈良中心で、
>古美研から帰ってくると「奈良はいいね」なんて、えらそうな美意識が出ちゃうんですよ。