谷崎潤一郎の原作『恐怖時代』をもとに、
「侠花列伝 襲名賭博」の星川清司が脚本を書き、
「眠狂四郎卍斬り」の池広一夫が、監督した異色時代劇。
6年ほど前に、TV東京深夜のシアターで放映、
その後、渋谷の単館で上映したものを観て、
よもやDVD化されるとは思っていなかった名作が、昨年いつの間にか発売されていました。
安田道代の余人をもって換えがたい魅力や
(外見だけだと、伊東美咲を彷佛とさせるのですが、演技力は数億倍違います)
気違い殿様を嬉々として演じる岸田森、
いやらしい医者役の小松方正、
臆病な坊主の芦屋小雁、
美青年侍の田村正和(声は今と一緒)など、
役者も素晴らしいし、台詞も音楽も、この上無き、異色時代劇です。