クリストファー・ノーランのインターステラー
↓ネタバレあるヨー↓
……期待し過ぎてしまったなあ。
町山智浩氏の解説も聴いて成程と頷く箇所も幾つかあったんだけど、
元にしてる『フィールド・オブ・ドリームス』より全然感動的じゃ無いんだもの、
後出しジャンケンでそれは二重にダメでしょう。
マイケル・ケインの今際の際の告白とか、本当に“トラップ”でしか無いし、
長男を悪役に仕立てる必要があったのだろうか? と思ってしまいます。
「おとぎ話」「寓話」だとしたら、故意に“悪人”・“加害者”を出すべきでは無い筈で、
(マン博士なんて登場場面からして「あ、こいつ何かやる気だ」という雰囲気プンプンで、
“マン=人間”VS人間をやらせたいんだろうなとは予想出来るのですが、それにしても……。
正直に「この計画は失敗だ、地球に戻るべきだ、天才の私が云うんだから間違い無い」と提案したら良かったんではないの?)
映画を観るまでは「宇宙が舞台になる」「星間航行」「父親と娘」という要素くらいしか知らず、
ああ、これは『岸辺のふたり』をやる気なのかと思って、それはいいなあと期待していたのですが、
『岸辺のふたり』は9分、『インターステラー』は169分……。
『岸辺のふたり』は台詞無し、『インターステラー』は説明台詞だらけ。
つまらなくは無い、駄作では無い、面白いとは思うんだけど、いかんせんハードルを上げ過ぎました。
まあ、あのロボットたちに免じて、8点差し上げる。
追記)地球が住めないのなら、そんな所に固執してないで宇宙に出ようというのがこの映画のテーマだとするならば、
それってエコロジーを超えた宇宙大航海時代=収奪による植民地政策、大侵略・大虐殺時代のスピリットだよなあ。
『風の谷のナウシカ』原作版での、ナウシカ側じゃ無く、賢人たち=神側の、人間の都合で世界全てを作り替えようという精神と同じで、
そのあたりも全く共感出来なくて腹が立った原因かもしれない。
ナウシカ
「私達は 腐海と共に 生きてきたのだ。亡びは すでに私達のくらしの 一部になっている」
「ちがう!いのちは 闇の中の またたく光だ!」
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