2006-03-12から1日間の記事一覧

宮沢賢治『貝の火』

今は兎たちは、みんなみじかい茶色の着物です。 野原の草はきらきら光り、あちこちの樺の木は白い花をつけました。 実に野原はいい匂で一杯です。 子兎のホモイは、悦んでぴんぴん躍りながら申しました。 「ふん、いい匂だなあ。うまいぞ、うまいぞ、鈴蘭な…