ジョン・ジョージ・ヘイグ

hanoyshang2006-01-12



悪魔は、特に人間のツメや髪の毛や内臓を好んで食べた。


悪魔の子は、人間の心臓や魂を取って食べる。


悪魔を見破る方法。


 1.ちょっと見ると、普通の人間と変わらないが、焼け火箸を付けると、角や尻尾、足の蹄を出す。


 2.太陽の光を嫌って夜を好む。


 3.魔除けの呪文を唱え、印章を見せると逃げて行く。


 4.水面や鏡に姿を写してやると、悪魔なら本当の姿が写る。


 5.月夜に影があるかどうか確かめる。悪魔なら影が写らない。


 6.水の上を渡らせてみると、悪魔なら水に沈まない。


 7.十字形の物をとても嫌う。


 8.円の中へは入れない。


 9.銀の鑿を隠し持っている。




 監獄を出た時、イギリスは戦争中だった。私はいつの間にか国内防衛軍に使われていた。


 神は常に慈悲深いものという考えを私が放棄したのは、イギリスを絶え間無く襲った


 あの爆弾の恐ろしさからである。


 或る日、私は赤十字の看護婦と衛兵所に居た。と、サイレンが鳴り出した。


 看護婦と私は部署につくため外に出た。


 突然、私はヒューという恐ろしい音を耳にし、門の下に身を伏せた。


 爆弾が凄まじい音を立てて炸裂した。


 打撲傷を負った私が身を起こした時、足許に人間の頭が転がっていた。


 あの快活で美しかった看護婦の頭だった。


 十二歳の時、私は金具で手に怪我をした。私は傷口から血を吸った。


 と、私の存在に何か変動が起こった。


 皮膚から吸った、この生温かく、しょっぱい、ねばねばした液体は生命そのものだった。


 その後、私にずっとついてまわった啓示だった。


  (「ロンドンの吸血鬼」ジョン・ジョージ・ヘイグの告白手記より)



 詐欺師としても、かなり稼いだイギリス人ジョン・ジョージ・ヘイグ。


 9名殺害の主な目的は血を飲むためと自供したが、


 殺人を起こす度に彼の銀行預金残高は増えていた。


 巨大な樽に硫酸を満たし、其の中で屍体を処分した。


 法廷では精神異常を主張したが、有罪となり、絞首刑に処せられた。