トトコちゃんという近所でも恐れられている女の子の悪戯で、


彼女は便所に閉じ込められてしまっていた。


其の便所は、町外れの空地の、其の更に奥に在るもので、


幾ら大声で叫んでも、助けに来てくれる人など、誰も居ないのだ。


便所の天井近くには、鳥が入っていない鳥籠が掛けられており、


既に死んで朽ち果ててしまった鳥に取り付いていたのであろうダニが、


鳥籠を真っ黒にする程にわいている。


そんな怖い便所で、彼女は一晩を過ごさなくてはならない。