気のやまい

hanoyshang2006-04-25



ある日、京都に住む女性が鏡を見てぎょっとした。


何だか自分の鼻が次第に高くなっていくような気がしたからだ。


驚いて鏡に顔を映すと。更に伸びて二尺位にはなっている。


ところが、不思議な事に眼を瞑ってみると、鼻は元のままだ。そこで、もう一度、眼を開いてみる。


すると、鼻は先刻より高くなっている。彼女は鏡に眼を凝らした。


鼻は更に伸びていく。だが眼を瞑ると、別に何でも無い。


「へんだわ」


眼を開いている限り、鼻は伸びていくのに、眼を閉じると変化は無い。


何度も眼を開いたり閉じたりした挙句、彼女は医者の門をくぐった。


「うむ成程。私の眼にも高く見えます。では、これに効く新しい薬を差し上げましょう」


医者はこう云って彼女に薬を与えた。


その日の夕方、再び彼女は医者を訪れた。


「まだ少し高い様なのですが、初めよりかなり低くなりました。どうでしょうか?」


「ええ、仰る通り少し低くなった様です」


医者はまた薬を与えた。


こうした繰り返しを何度かしている内に、鼻は元通りになったという。



(鼻高病)




【われわれは催眠術の被害者にならない為にも、催眠術で身を守らなければいけないのです。


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しかし、使用法を間違えたら最後、取り返しのつかない事態になることでしょう! 】


(催眠術師になりたい)